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【小学校受験対策】問題内容・対策のポイントなどを徹底解説

受験対策

更新日:2021.01.29

公開日:2021.01.29

【小学校受験対策】問題内容・対策のポイントなどを徹底解説

子どもの小学校受験を控えている家庭は、試験形式や問題内容に興味があるのではないでしょうか。幼児教室や塾などで問題の対策を行ってくれますが家庭でしか対策できない部分もあります。この記事では、小学校受験の問題形式や試験内容を深く解説していきます。

監修者:葛西 香
(知育と受験対策教室「チャイルド・アイズ」(やる気スイッチグループ)受験対策責任者)

やる気スイッチグループの知能育成(知育)と受験対策の幼児教室「チャイルド・ アイズ」の受験対策責任者、新校開発・各種研修の責任者、フランチャイズ校のスーパーバイザーも務める。
受験・知育のインストラクター、教室責任者等および自身の子育て経験も活かしながら、お子さまおよび保護者が「はじめての受験」に不安なく臨め、成功できるよう導いている。保護者会・願書添削・面接特訓に特に注力し、保護者へのサポート体制を構築。幼稚園・小学校受験では全国での幅広い合格実績を誇る。

1.小学校受験の現状はどうなっているの?

一時期、小学校受験を目指す家庭は多くありました。なぜなら、学級崩壊が社会問題になり、「子どもにしっかりと教育を受けさせたい」と懸念する親がたくさんいたからです。また、子どもの学力低下がマスコミで大きく取り上げられ、親の受験志向は強まっていたといえます。ただ、少子化や不景気が進むにつれ、小学校受験にこだわる家庭は少なくなってきました。また、東日本大震災以降は学力よりも安心、安全、地元であることなどを考慮し、受験先の小学校を選ぶ傾向が生まれてきています。小学校側の危機管理、アクセスなども重要視されているポイントです。

さらに、共働き世帯の増加によって、私立小学校に求められる設備も変わってきました。共働き世帯では、子どもの世話をどうやって見るのかが大きな課題です。そのため、アフタースクールの設置されている小学校は、共働き世帯から歓迎されます。両親のサポート面も含め、受験先を決めるケースが目立ってきているのです。

1.小学校受験の現状はどうなっているの?

2.小学校受験の問題内容とは?

実際のところ、小学校受験ではどのような問題が出され、どのような形式で解いていくのでしょうか。対策をするうえで、これらのポイントは子どもも保護者も押さえておかなくてはなりません。ここでは、小学校受験の出題傾向について説明していきます。

2.小学校受験の問題内容とは?

2-1.ペーパー試験

小学校受験では、多くの会場でペーパー試験が採用されています。音声による出題がなされることから、子どもの傾聴力が試されていると考えられます。また、数の概念、語彙力、話す力など、基礎的な学力に関する問題が多いのも特徴です。一定の知能を証明できる子どもを合格させたいという、学校側の意図が反映されています。そのほか、日本人としての常識問題も少なくありません。こうした問題では、家庭で幼児教育、しつけが施されているかをチェックされます。

学校によって、ペーパー試験の内容は微妙に異なります。ただ、「話の記憶」が重要視されている点は変わりません。すなわち、音声によって話を聞き取り、一致している内容を選択肢から答える問題です。そのほか、鏡図形や回転図形、線対称といった図形を通して、空間認識能力を問われることもあります。そのほか、足し算や引き算、数量についての問題など、初歩的な算数が出てくるのも定番です。

なお、近年になって重要度が増してきたのは「常識問題」です。日用品や食べ物、日本の行事などの知識を問われます。昔話の内容について聞かれることも珍しくありません。小学校受験では単なる学力以外にも、社会で暮らしていく能力が問われる時代になってきているといえるでしょう。

2-1.ペーパー試験

2-2.行動観察

子どもの行動特性も、学校側は知りたがっています。そのため、あえて他の受験生とグループで遊ばせたり、チームで何らかの課題を与えたりして、反応を探る試験も増えてきました。子どもの普段の姿を通し、協調性やリーダーシップが浮き彫りになる仕組みです。具体的には、コップ遊びやごっこ遊び、積み木遊びなど、子どもが楽しめる内容に集中しています。行動観察では子どもの人間性が判明するので、学校によってはペーパーテスト以上に力を注いでいます。行動観察が重要視されるようになったのは、詰め込み教育の弊害が明らかになってきたからです。

勉強はできても主体性がなく、自分で判断を下せない子どもが増えてきました。また、学力競争に身を置きすぎ、利己的な性格になる子どもも珍しくありません。そもそも、協調性のない子どもは学力も伸びにくいと考える学校もあり、ペーパーテストでは分からない部分に焦点があてられるようになったのです。それに、コミュニケーション能力が高く、統率力を発揮できる子どもは教師の話もよく聞いてくれます。このタイプは、前向きに学習をして順調に成長できるでしょう。小学校としては、主体性のある子どもに入ってほしいとの思いから、行動観察を試験に含めるようになったのです。

2-2.行動観察

2-3.絵画

近年、「絵画」の比重を高めてきた学校も少なくありません。絵画の目的は2つあります。1つ目は「出されたお題を理解し、忠実に遂行できる」能力を見極めるためです。そして、もう1つは子どもの感性を見極めるため、自由に創作をさせてみたいという思いも込められています。前者の場合、基本的な作画力はある程度必要です。一般常識を踏まえながら、お題を紙に再現させなくてはなりません。動物であれば、手足の数、しっぽの有無、フォルムなどを正しく描けているかが採点基準となります。

一方、後者では、子どもの感性を見られているので、作画力は大きな問題になりません。むしろ、上手でなくても、常識にとらわれない大胆さ、独創性があれば高く評価されます。そのため、普段から子どもの自由な発想を伸ばしていくことが大事です。対策がまったく変わってくるので、受験先がいずれの目的で絵画を試験に含めているのか、事前に調べておきましょう。

2-3.絵画

2-4.運動

小学校受験では運動を求められることもありますが、決して身体能力をチェックされているわけではありません。あくまでも、学校側の指示を理解し、行動で示せるだけの知力があるかを試されているのです。また、運動している姿を確認して、子どもの健康状態を把握しておきたいという意図もあります。受験における運動は、かけっこやジャンプ、マット運動など、単純なものが多いといえます。いずれも、「他の子に勝ったから有利」といったものではありません。

ただ、慶応幼稚舎のサーキット運動や筑波大学附属小学校のクマ歩きのように、独創的な運動を求めてくる小学校も出てきました。サーキット運動では、コース上にあるさまざまな課題を克服しながらゴールを目指します。クマ歩きでは、4足歩行で一定の距離を進みます。いずれも、子どもが日常的に行うような運動ではありません。それだけに、事前練習を徹底しておかなければ子どもが本番で困ってしまうでしょう。ほかの学校でも、奇抜な運動を試験に含めている場合があります。保護者は「そもそも運動をするのか」「するのなら何を求められるのか」を調べておいて、子どもとシミュレーションをしましょう。

2-4.運動

2-5.面接

ほとんどの小学校では、面接を試験に含めています。ただ、形式はさまざまであり、保護者が同席することもあれば、子どもと親を別々に面接するケースも一般的です。保護者も面接されるのは、学校の方針に合っている家庭かどうかを見られているからです。教育に関する価値観が異なっていると、入学後にトラブルを起こしても不思議ではありません。そのため、学校側はなるべく考えを共有できる家庭で育った子どもを入学させようとします。また、何らかの問題があっても、学校に協力してくれそうかも見られています。

そして、保護者には家庭に関する質問も多くされるのが恒例です。志望動機や、学校の教育理念への共感、家庭の意向などが確認されていきます。そうやって、学校、保護者ともに、安心して子どもを入学させられるよう、気持ちをすり合わせていきます。

一方、子どもへの質問は「食べ物の好き嫌い」「好きな遊び」など、シンプルなものが大半です。正しい答えがあるわけではなく、むしろ、答え方のほうが重要視されています。質問を理解し、答えを考える力が試されているといえるでしょう。また、友達と喧嘩しても仲直りできるのか、基本的なコミュニケーション能力はあるのかなども見られています。

2-5.面接

2-6.制作・巧緻性

試験のひとつ、「制作」にはいろいろなパターンがあります。まず、先生が手本を見せてから、子どもが同じ手順で同じものをつくっていく形式です。また、お題だけがあって、用意されたものを好きに使い、各自が制作を進めるときもあります。いずれも作品の完成度以上に、子どもの振舞い、お題の理解力などが審査されています。さらに、グループ制作を指示されるパターンも少なくありません。このときは作品のクオリティだけでなく、周囲との接し方も重要視されています。完成品が優れていても、人任せにして自分はあまり工程に関わっていなかったような子どもは、評価をされにくいでしょう。また、協調性やコミュニケーション能力も浮き彫りになります。

そして、「巧緻性」をチェックする試験もあります。巧緻性とはすなわち、手先の技術のことです。試験内容は単純で、紙を既定の線に沿って切ったり、紐を結んだりといった程度です。ただ、簡単な作業だからこそ、子どもの器用さが露骨に反映されます。多くの場合、制限時間が課せられていて、てきぱきと作業を進めなければ間に合いません。試験に巧緻性が含まれているのであれば、普段から子どもに簡単な作業を教えておくなどして、対策を立てましょう。

2-6.制作・巧緻性

3.小学校受験の問題集の選び方・活用方法とは?

受験対策を始める際には、問題集は不可欠です。ただ、幼い子どもを自主的に勉強させるのは、簡単ではありません。だからこそ、保護者が子どもの学習意欲を掻き立てるような問題集を選んであげましょう。また、勉強は段階的に進めていくのが基本です。基礎的な問題集を解き終えたら追うように進むなど、学習の順番を慎重に考えていきます。特に大切なのは、最初に渡す問題集です。初めての勉強が楽しければ、子どものモチベーションは上がります。

できれば、幼児教室や専門の出版社が監修している評価の高い問題集を用意しましょう。こうした問題集は、子どもの理解力に合わせて作られているだけでなく、受験の情報もしっかりリサーチしたうえでの対策が盛り込まれています。入試の予行演習としても最適です。また、子どもの意欲をそがないように、ページ数の少ない問題集から受験勉強を始めるのもひとつの方法です。すぐに問題集を解き終えられるので、子どもは手軽に達成感を覚えられます。

問題集はペーパー試験対策として非常に大事です。ペーパー試験は問題の範囲が広く、数も多いので、予習なしには高得点を取りにくいからです。問題集で入試の雰囲気を体験するため、毎日決められた時間勉強させるのが理想です。ただ、無理に勉強させても子どもの集中力は続かないので、モチベーションを見極めつつ、適度に休憩をはさむようにしましょう。子どものやる気をかき消してしまえば、元も子もありません。

3.小学校受験の問題集の選び方・活用方法とは?

4.小学校受験の対策スケジュールのポイント

幼稚園に入ったら、年少、年中、年長の3段階で小学校受験対策を施していきましょう。子どもの理解力や集中力は年齢によって変わるので、それぞれの時期に合った学習計画を用意することが肝心です。まず、年少クラスでは勉強への抵抗感を解消してあげなくてはなりません。椅子にしっかり座り、机の上で勉強するという形式を習慣化させます。幼い時期から勉強の習慣が身につけば、受験対策のレベルが上がっていっても、簡単に振り落とされにくいといえます。

年中クラスを迎えたら、志望校に合った受験対策へと徐々に切り替えていきましょう。具体的には、ペーパー学習や制作、絵画などを始めさせます。ただ、子どもは勉強する意味、目的を深く理解しているわけではありません。ゲーム感覚で、楽しみながら勉強できるような工夫を保護者がしてあげます。問題が解けたら褒めたり、遊びの延長で絵を描かせたりして、モチベーションを養っていきます。

そして、年長クラスともなれば過去問を解かせるようにしましょう。苦手分野の克服を重点的に行い、受験対策を本格化させます。一方で、勉強漬けの日々になってしまうと、子どもの人格形成に良い影響を与えません。勉強の合間に体を動かしたり、友達と遊ぶ時間を作ったりして、息抜きをさせてあげるのが得策です。子どもが勉強を嫌いになり、ある日突然、すべてを投げ出さないようメンタルをケアしていきましょう。

志望校ごとに適した十分な対策をしよう

小学校受験に関しては理解できましたか。志望校によっては出題傾向がはっきりしており、形式を調べることで有効な対策を施せるようになります。そこで、チャイルド・アイズに子どもを通わせてみましょう。子どもの能力や性格を踏まえたオリジナルカリキュラムで、学ぶ喜びを教えてくれます。志望校までの道筋を示してくれるのも、大きなメリットです。

4.小学校受験の対策スケジュールのポイント

執筆者:チャイルド・アイズコラム編集部

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